生理が始まる数日前になると、心身に様々な不調が出る月経前緊張症(PMT)。女性の3分の1がPMTに悩まされた経験があり、そのうちの40%は、仕事や生活に支障をきたすほどの激しいイライラや鬱状態に陥っているそうだ。本人がつらいことはもちろんだが、仕事を休むといった生産性の低下による経済的損失も(イギリスの場合)女性1人当たり年間3000ポンド(約45万円)と、無視できない数字になっている。 PMTによる気分の落ち込みはホルモンのバランスが崩れることが原因と考えられ、症状がひどい場合は抗鬱剤による治療も行われているが、やはり副作用が心配だ。そこで注目を集めているのがセリ科の植物フェンネル(ウイキョウ)。フェンネルは抗酸化作用や抗炎症作用があり、健胃薬や口中清涼剤(太田胃散や仁丹など)に用いられているが、野菜としては、日本ではあまりなじみがないかもしれない。しかし、ヨーロッパや中近東では料理によ