仮に、人間によって出産されたものに、かなり少ないが一定の確率で備わる生得的で取り除くことができない特定の特徴があって、 その特徴が、その特徴を備えたそのものを除く、人間やその特徴を備えた他のものにとって有害だとしても、 その特徴を備えたものが一定の確率で生まれることが避けられないにもかかわらず、 すでに存在する人々の大多数が一般に人間に出産することを推奨するか許容しているならば、 少なくともその特定の特徴を備えたものには、 生まれたことやその特徴を備えていることについての原因や責任はなく、 原因や責任があるとすれば、一般に出産を推奨するか許容している人々にあると考えられる。 ただし輪廻等の宗教的世界観がその世界における事実だとすれば、上のような考えがもっともらしくない場合もあると考えられる。