「多重下請け構造」―。IoTをはじめ新たなテクノロジーの出現で今後も右肩上がりの成長が期待されるIT業界において、問題視されている取り引きの仕組みだ。ただ、この多重下請け構造を非難する業界関係者もいれば、必要悪だと目をつむる人もいる。果たして「多重下請け構造」は善か悪か。本編では、その内容を検証していく。 ※下記はベンチャー通信72号(2018年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。 さまざまな弊害を生む多重下請け構造 そもそも「多重下請け構造」とは、ユーザー企業(※)から直接仕事を請け負った元請けが、その仕事を下請けに発注し、その後、二次請け、三次請け、四次請けに仕事が流れていくピラミッド構造をいう。 これをシステム開発の工程に当てはめていくと、元請けは「要件定義」や「概要設計」などを行い、下請けは「開発」や「実装」を行うのが、よくみられるパターンだ。このとき下請けが、自社のリソー
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