序論 これから日本の高速道路網がどのように作られてきたかについて書こうと思うが、そのためにはまず道路行政について理解しなければならない。 道路行政の基本法は言うまでもなく道路法である。日本の高速道路は、道路法に高速自動車国道として位置付けられ、ただし道路法とは別に高速自動車国道法によって詳細が定められている。道路法、高速自動車国道法の目的は何かと言えば、大雑把に言って、路線を指定し、道路の種類ごとに管理者と管理区分、予算負担を明らかにすることである。ここで重要なのは、行政府が路線を指定することによって、その道路を自らが建設管理すべき道路として行政の対象にすることができるということである。 ある道路が高速自動車国道法によって高速自動車国道として路線指定されることによって、高速道路としてふさわしい道路規格を与えられ(整備計画)、実際に建設、管理、運営されて高速道路となる。 従来の道路網(一般国