蘭州拉麺や新疆料理の店には「清真」の二文字が掲げられている。「清真」とは華語(中国語)で、イスラム的価値観に沿って調理・製造されたものに冠せられ、「ハラール」に相当する意味を持つ。「清真」であるからには、豚肉やアルコール・血を原材料として使用せず、清潔に努めることが求められ、店頭や製品パッケージには「Halal」というアラビア文字が添えられる。 そんなイスラム教徒のレストランや食料品店・メーカーは、長年来中国の食文化に大きく貢献し、親しまれている。他にも例えば、中国で最も有名な乳製品メーカー「伊利」は、内モンゴル自治区フフホト市に住むイスラム教徒によって設立され、「伊利」とは「伊斯蘭(イスラム)」の「利益」にちなむ。 しかし、このような「清真」の食文化と、新疆におけるウイグル族などトルコ系イスラム教徒への弾圧が、間接的に結びついているかも知れないと記せば、読者の皆さんは驚くかも知れない。