80歳の父親・耕作さんが脳梗塞で倒れ入院してしまい、施設への入居を余儀なくされた長男の田所大輔さん(50歳・仮名、以下同)。しかし治療費や入居費を払おうとしても、父名義の銀行口座から貯金を下ろすことができませんでした。 そこで判断能力が不十分な人に代わって「成年後見人」が財産管理などを行う、「成年後見制度」を利用することを思いつきました。大輔さんは早速、自分が後見人になるつもりで裁判所に後見開始の審判を申し立てたものの、父と疎遠で一度もお見舞いに来なかった姉・真理子さん(53歳)が、急に異議を唱えてきたのでした…。 【前編】『50歳長男が絶句…父親が脳梗塞で倒れた後、疎遠だった53歳姉の「まさかの反応」』に引き続き、実例をもとに成年後見制度を利用する際の注意点について解説していきましょう。 専門家が後見人に 真理子さんのこの反応について、大輔さんは驚きながらも納得したような表情を見せました