那覇市の旭橋交差点の北東角が沖縄県営鉄道の始発駅那覇(A参照)跡で、現在のバスターミナル。軽便鉄道とは思えぬほどの敷地を有していた。 当時は駅の西を流れる久茂地川の対岸一帯が市内一の繁華街で、駅は大変便利な場所に位置していたことになる。後方には開業目前の沖縄モノレールが横切る。 また線路はこの久茂地川を越えて港の桟橋まで続いていたが、貨物扱のみで旅客列車はなかった。この間は急カーブ、Sカーブの路線だったはずだが、跡地は方形に整理され当時の痕跡はない。桟橋の荷扱所跡付近には、首里へ向う沖縄電気軌道の停留所もあったと思われるが、こちらも痕跡は見つからない。