「先生、この授業って受ける意味あるんですか?」 こう聞く小学生が、最近増えているらしい。 「最近」といっても、内田樹さんの本でそのことを知ったのはもう4、5年は前のことだけれど。 小学生が先生に授業の意味を問う様子はショッキングだったが、ようは大人のマネなのだろう。 僕たち大人は、本質的にはこの小学生と同じことを毎日尋ね続けている。 「コストとリターンは見合いますか?」と。 職場の同僚のプレゼンに。 飲み会のお店を、食べログで探しながら。 コスパが悪い選択をする人は「情弱」と呼ばれ、すぐさま頭の悪い人認定が下される。 子どもも大人も、思考はどんどん「コスパ化」している。どんどん「情強」になっていく僕たちに、この流れは止められないだろう。 その後しばらくして、もう一冊の本と出会った。 過去読んだ中で最も好きな本の一冊、西国分寺にあるカフェ、クルミドコーヒーをつくった影山さんの『ゆっくり、いそ
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