玄関を出て車庫へ行く際に、隣家との間の通る。敷地内ではあるが、お隣の勝手口と物干し台の横を通るので、なんとなく足早に通り過ぎる。家の裏手なんてあんまり見られたくないだろうと思いながら。 今日も同じように下を向いて足早に歩いていたのだが、鼻にまとわりついたにおいで、思わず顔をあげた。それは柔軟剤のにおいだった。ひらひらと風に揺れた洗濯物から、わりと強めの柔軟剤のにおいが漂ってきた。 雨上がりで湿気を帯びていたからにおいが強かったのだろうか。いや、そんなことは関係ないのかな。 パタパタ揺れる赤ちゃん用のコンビ肌着を眺めながらそんなことを思った。 においは記憶と結びつく。 今回の件で私は隣家と柔軟剤のにおいが結びついた。 私の実家のお隣さんのにおいは、「にんにく」だった。 私の実家は祖母がにんにくを好まなかったので、にんにく料理が食卓にのぼることがなかった。お隣さんの換気扇がたまたまこちら向きだ
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