臓器移植のための腎臓の提供を報酬200万円で約束したとして、警視庁組織犯罪特別捜査隊は21日、暴力団幹部A(71)と提供者のホームレスの男B(44)を臓器移植法違反容疑(売買の禁止)などで再逮捕した。臓器売買は中国や東南アジアの貧困地域で横行し、社会問題化している。実は日本でも、そうした“闇ビジネス”が極秘裏に行われているという恐ろしい実態が浮かび上がってきた。 「借金を返せないなら、腎臓を売るか?」 消費者金融の返済をめぐってこんな脅し文句が問題になったのは十数年前だったが、臓器売買は決してフィクションの世界ではない。恐ろしい臓器ビジネスは、現代社会の闇として実在する。 臓器移植法違反容疑などで逮捕されたのは、暴力団幹部AとホームレスB。臓器移植法は金銭授受の約束を結ぶことを禁じている。 Aは、一昨年12月から昨年4月にかけて、人工透析治療を受けていた知人の元暴力団組員の男(66)に生体