音楽漫画の定義は一定ではない。完全に音楽を主題とした作品のみを指すとする考え方がある一方、演奏シーンなどが含まれる漫画全般を含むとする考え方もある。日本マンガ学会理事の内記稔夫が館長を務める現代マンガ図書館が発行した音楽漫画の作品リストでは、「音楽シーンの使用頻度」を判断基準とし、線引きが難しい作品については「マンガという手法を用いて音の響きを表現しようとしているかどうか」「音楽への関心を積極的に描写しているか」という点を加味して選定が行われている[2][注 1]。 西洋や架空の国や町を舞台にした歴史ロマンふうの物語や、身近な世界を舞台に音楽やバンドを通じて、青春を送っていくストーリーといった内容などがある。古くは、音楽漫画の登場人物は美形で才能にも恵まれたあこがれの対象となるキャラクターが多かったが、平成期の作品では身近な等身大の登場人物が増えてきている[3]。女性向漫画として描かれるも