ひとつの出来事に対していくつか伝えたいことを思いついた場合でも、すべてを書こうとはしません。伝えられることはひとつ。伝えたいことを欲張ってはいけない。「りんごが美味しかった」。それだけでいい。ー書くこととつくること-今までに会得した「書くコツ」ー 「最低で最高の本屋 (集英社文庫)」 「ひとつの文章にはひとつのコトだけを書く」、とてもシンプルな手法である。「りんごとみかんが美味しかった」と思っても、まずは1番伝えたい「りんご」のことを深く書く。伝えたいことを絞ることによって、残ったものをより際立たせることができるのである。 これは読者目線で「伝わりやすい」というのはもちろんだが、書き手の気持ちを深掘りしていく過程でも有効なのだと思われる。 このサイトでも、ひとつの引用文を深堀りして書評をよく書いている。その言葉を、上から見て、横から見て、ひっくり返して見てみると、自分の感じた気持ちが具体的