藤 原定家(ふじわらのていか)は平安末期から鎌倉初期の歌人で,『新古今和歌集』の選者も務め,また『源氏物語』や『土佐日記』の研究者としても知られてい ます。 彼は『明月記』という日記風のエッセイを著していますが、これは18歳の治承元年(1235年)まで半世紀以上にわたって書き綴られたものです。 『明 月記』には多数の天文現象が載っていますが最も重要なのは超新星の出現記録です。 超新星とは「新しく生まれた星」ではなく「新たに見えた星」で,それまで全く見えなかったところに突如として星が輝き出し,一夜にして10等級以上も明る くなります。実は星の最期の大爆発で,星の生涯のうち最も劇的なシーンです。 望遠鏡のない時代の超新星の記録は世界で7件しかなく、そのうち3件も記載がある本は『明月記』だけです。 ひ とつめの超新星の記録は、寛弘三年四月二日(1006年5月1日)の深夜、南の低い空に出現した大客
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