松元ちえ *写真=原告の森夫妻・厚労省記者クラブ 入社わずか2ヶ月で亡くなった社員の死は、「24時間365日死ぬまで働け」という会社の理念が引き起こした長時間労働が原因だった、などとしてワタミ株式会社と元代表取締役の渡邉美樹らを提訴した過労自死裁判が、丸2年の和解協議を経て終結した。遺族と、裁判闘争を支援した全国一般東京東部労組の全面勝利だった。 「渡邉氏は最初から労組を嫌っていました。私たちだけでは途方に暮れたことも、東部労組と仲間がいたおかげで大きく勇気づけられました」。裁判原告となった森豪さん(67歳)は、12月8日、厚労省での記者会見でそう語った。 東京地裁では、裁判官から「『和解成立』という言葉を聞くまでは決裂する覚悟で臨んだ」という森さんは、この日、和解協議に出席した渡邉氏からはじめて正式に謝罪の言葉を聞いたという。 2013年12月、渡邉氏は初出廷したが「道義的責任について謝