二週間ほど日本に行ってきた。 滞在のあいだ、熊本の赤ちゃんポストに三歳児が置かれ、愛知の立てこもり発砲事件で機動隊員が殺され、福島では高校生が母親を殺した。 立てこもり事件は、「アメリカならとっくの昔に突入してるよね」と夫と話しながらテレビのニュースを見た。この事件がアメリカで起こっていたら、死んだのは犯人だったかもしれない。 驚いたのは、野球を見ていたら、画面の端に立てこもり現場の映像が小さく写されていたことだ。 ご丁寧に「LIVE」 と書かれていた。 機動隊員ひとりがすでに命を落とし、まだ犠牲者が出かねないという事件を野球の片手間に見せられることに、不快感を抱いたのは私だけだろうか。人の命が関わるような事件をエンターテインメントのように扱うテレビ局の神経を疑った。 赤ちゃんポストに関しては、「駆け込み寺」か、それとも「子捨て箱」か、と賛否両論あるようだが、この議論を耳にするた