食品に含まれる放射性物質の暫定規制値について、静岡県の川勝平太知事が「何の根拠もない」と怒りをあらわにした。静岡産の荒茶や製茶をめぐる国の対応に、「飲用としては安全なのに」と不信感を募らせる。 一方、県の自主調査では静岡市藁科地区の一部工場の製茶から、暫定規制値を上回る放射性セシウムが検出され、知事は出荷自粛と自主回収を工場に要請した。 厚労相の要請「甚だ不可解」 生茶葉や、それを乾燥させた「荒茶」、さらに製茶については暫定規制値として1キログラムあたり500ベクレルが適用される。これまでに神奈川県南足柄市や茨城県全域などで、この数値を超えた茶の出荷停止が政府から指示された。 だが川勝知事は、暫定規制値を「根拠なし」と切り捨てる。理由のひとつとして、原子力安全委員会が規制値を見直す必要があるとの見解を示した事実を挙げた。6月2日、班目春樹委員長が数値を「非常に粗っぽいもの」と表現し、いつま