日本語を読み書きするときにおかすマチガイを中心にした読み物《わたしは○○なひと》 《わたしは○○するひとではない》 自己を「ひと」といっています。トカゲやサルでなくヒトには違いないでしょうが、なんとも落ち着かない いいかたです。出版社の社長をしていた俳人も おのれのことを「ひと」といっていました。伝染するのでしょうか、このような ものいいをするかたが増えてきているように感じます。 手紙を書くとき、「私儀」という文字は行の一番下に少し小さめの文字で書くことになっています。横書きでしたら右はじです。細君を愚妻といい、子息を愚息・豚児というように、おのれに関することは一歩さがって表現するという日本の慣習がここにも現れているわけです。時代劇でよく使われる「拙者」もへりくだった表現です。 オレが、わたしが、と自身をアピールする風潮と関係があるのでしょう。へりくだることを忘れてしまっているように感じら