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ブックマーク / kuzan.hatenadiary.jp (1)

  • 年賀状 - くうざん、本を見る

    斷腸亭日乘 昭和六年 ・正月四日、晴れて暖なり、午後神樂阪の鶴福に徃き園香を招ぎ夕餉をして歸る、燈下新年の賀状を閲す、文士画工の年賀を機會となし自家の抱負をれいれいしく廣告するもの尠からず、實に厭ふべきものなり、醫者辯護士等の廣告がはりに年賀状を出すは職業柄さして厭ふべきことにもあらず、藝術家の自家吹聽に至りては倨傲らしくも見え、またさほどまでにして名を賣らずともと淺間しくも見ゆるなり、滑稽なるは病中に代筆させましたと書き、或は自家の肖像を印刷せしものなり、されどこれ等のことも今は一般の習慣となりたればこれを笑ふ吾身こそ却て人より笑はるゝ事なるべけれ、茲に自家吹聽の年賀状の中最甚しきものを擧ぐれば、京都小山下總町南江二郎の葉書は雜誌人形芝居の廣告にして自家の研究をいかにもれい/\しく勿體をつけたるものなり、画家津田青楓の端書には七年ぶりで東京に舞戻つてまゐりました、私は矢張動いてゐる東

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