ロシアのプーチン前政権への批判で知られたリベラル紙ノーバヤ・ガゼータのアンナ・ポリトコフスカヤ記者が2006年に殺害された事件で、ロシア捜査委員会は31日、指名手配されていた主犯格とされる容疑者の男を拘束したことを明らかにした。インタファクス通信によると、男は南部・チェチェン共和国で拘束され、モスクワに移送される。 同事件では、銃撃を手配したという元内務省職員と見張り役とされる男ら計3人が起訴され、09年に無罪判決が出た。その後、最高裁が無罪判決を取り消し、再捜査を要請していた。記者の遺族は「殺人を依頼した首謀者が特定されない限り事件は解明されない」と話している。(モスクワ=副島英樹)