なんでもわかりあえてしまう2人。そんな”誰か”と出会ってしまうこと、それは生きる喜びを見つけたに等しい。しかし、そんな関係を「エスパー」と名付けた瞬間に、世界はなにやら不穏な気配を帯び始める。『ストレンジャー・シングス』への明確なオマージュが捧げられたミュージックビデオに引っ張られ、そんなフィーリングを想い描いてしまう。暗く邪悪な世界は、平穏な日常を薄皮一枚隔てところに広がっている。それは荒唐無稽なSFのようでいて、あまりにも正しく世界への「居心地の悪さ」を体現している。 止まらない砂を かき集めるような 季節をいくつも 通り過ぎて すべてのことが上手くはいかない。そんな時間を、我々は”青春”と呼ぶのだろうか。MVにおけるメンバーと少女のように、やっと見つけた”誰か”と互いに向き合いながらも、決して交わることはできない。*1「わかりあえた」と触れ合おうと思った瞬間に全てがわからなくなってし