2010年02月24日18:06 カテゴリ考える。 『汚い蕎麦屋』の価値。 大門交差点で立ちつくしてしまった。 汚い立ち食い蕎麦屋が、なかった。 代わりにそこにあったのは、開店前の弁当屋だった。黄色いペンキをふんだんに使った店内のレイアウト。看板やペナントなどが、店内に無造作に置いてあった。不況のご時世によくある、安い弁当屋だった。 数年間、通った『汚い蕎麦屋』 月並みな表現だけど、思い入れがなかったと言えば嘘になる。 喪失感もある。 いつものように、なんとなく、その蕎麦屋にむかった。 いつものように、券売機に420円を入れ、 いつものように、春菊のてんぷらのボタンを押すつもりだった。 ところが、いつものようにはいかなかった。 安っぽい作りの弁当屋の前で、小銭を握りしめて、僕は立ちつくしていた。 ありふれた喪失感と、 思いがけない自分の心の声を聞いたからだ。 「僕は、その『汚い蕎麦屋』が好