釧路高専で毎年発行している「図書館だより」に教員推薦図書を挙げて欲しい――との依頼がありました。話を受けたのは昨年10月のことでしたので,刊行されたばかりのさやわか(@someru)さんの『僕たちのゲーム史』(2012年9月,星海社新書)でレビューを書きました。す〜っかり忘れていたところ,4月になって掲載されました。旬を過ぎてしまいましたけれども,せっかくなので担当部分を載せておきます。 アニメ,マンガ,音楽,あるいはゲームといったポップカルチャーは,趣味として付き合うには良き友ですが,研究対象にしようとすると実にやっかいな難物です。〈面白さ〉というものは,どう解明すればよいのでしょうか? 研究アプローチには様々なものが考えられますが,先ずは歴史を紐解いてみようという試みが世に問われました。 ゲームの過去を紡いだ大著としては,赤木真澄『それは《ポン》から始まった』(2005年,アミューズメ