2022年3月、筆者がとてもお世話になったイタリアファッション界の大物、フランコ・ミヌッチさんが86歳で逝去された。フィレンツェという街を象徴するような洋品店「タイ ユア タイ」を創設し、その洒落た装いで日本でも話題を集めた彼の訃報は、ひとつの時代の終焉を感じさせるものだった。ファッションがどんどん〝記号〟へと移り変わっていく今という時代にあって、ひたすらに美しい装いを追い求めた彼の生き方とその功績を、改めて多くの人に知ってもらいたい! そんな思いで、かつてフランコさんのパートナーとして活躍し、現在はフィレンツェで「タイ ユア タイ フローレンス」を経営するとともに、ネックウエアブランド「アット ヴァンヌッチ」を手がける、加賀健二さんにインタビューを依頼した。〝洋服屋〟という言葉に秘められた、粋なおじさんたちのプライドを感じとってほしい。 DCブランドから クラシックファッションの道へ 現
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