販売終了 「組込向け」との触れ込みで登場したmruby。Ruby設計者であり、mrubyの主要開発者である、まつもとゆきひろ氏が自らそのすべてを解説します(日経Linux2012年10月号から2013年3月号までの連載を最新情報に修正して掲載)。 関連サイト出版社による関連ページが公開されています。 日経Linux内容紹介日本発のオブジェクト指向言語「Ruby」。近年、Webアプリケーションを開発する言語として広く利用されています。 これまでのRuby は「アプリケーションはRubyで開発する。不足する機能はCなどで拡張ライブラリを開発して、Rubyに追加する」というアーキテクチャーを仮定しています。しかし、それでは組込ソフトウエアによくある「アプリケーションはC/C++で開発する。柔軟性・生産性が必要な部分だけをRubyに任せたい」というアーキテクチャーとは相いれません。アプリケーション
「Ruby」を開発したまつもとゆきひろ氏は、世界で最も知られた日本人ソフトウェア技術者と言っても過言ではないだろう。RubyがWebサービスで多く使われるようになった理由はコンピュータ性能を向上させることにあるのだが、それだけでなく「美しい」「性能がいい」「バランスがいい」ということからで愛されている。しかしながら、コンピュータの世界はWebだけではない。組み込みという領域、そこにもRubyを広げたいと思ったことが、組み込み向けの軽量版Rubyを開発するきっかけとなった。 そして、福岡県の企業や大学が、組み込み向けの軽量Rubyプロジェクト誕生を大きく後押ししたという。福岡県にはメーカーや、関連する組み込み開発を行うソフトウェア関係の企業が多い。最近のデジタル家電は、PC並みのスペックや通信機能が搭載されるようになり、デバイスの性能もどんどん向上している。当然、必要となる組み込みソフトウェ
Webサービスの分野などで人気を博してきたオブジェクト指向のプログラミング言語「Ruby」に2012年4月、組み込み向けの軽量版「mruby」が登場した。 本家Ruby(CRuby)の生みの親である、まつもとゆきひろ氏が、組み込み分野に強みを持つ福岡県の企業や大学などと共同で経済産業省の「地域イノベーション創出研究開発事業」として開発したものである(Tech-On!関連記事01、同02)。 mrubyの最大の特徴は、実行環境(仮想マシン:VM)の大きさが最小構成で550kバイトと小さく、他のアプリケーションにVMごと組み込みやすいことだ。C言語などで記述した本体のアプリケーションの中で、ネットワーク処理やテキスト処理などC言語の苦手な処理やRubyの得意な処理をmruby側にオフロードさせる、といった使い方ができる。 ネットワーク側とのやり取りが増えつつあるデジタル家電など組み込み機器での
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く