2011年11月03日 自己資本比率再考 よくある話で,他の諸々の条件やら指標やらが同一ならば自己資本比率は高い方が良いとされる. 自己資本比率が高い方がレバレッジのための余力を残していることを意味するし,大事故に出くわしたときや調子の悪いときにキャッシュショートに陥る心配も少なくなる. 金利の上昇への抵抗力も得てして高い. 黒字の会社ならば,レバレッジをかけて図体を大きくしなくても採算ラインに届いていることを意味している. 守りとか余力とか安定性とかいった面では自己資本比率は高い方が良い. では,自己資本比率の高さが企業の欠点に起因するものだったり,自己資本比率の低さが企業の長所に起因するものだったりするのはどんな場合だろうか. 教科書的な内容で触れられる自己資本比率というのは専らBS周りの話だ. 一方で,P/LやCF計算書周りになると話がもう少し複雑になる. 増資で調達した金や本業で稼