一般教書演説は非常にトランプ的 トランプ大統領の一般教書演説が終了しました。メディアは早速演説を分析し、強い米国、強い経済を訴えながらも、外交政策で新味に欠けているとか、あるいは米国民の結束を訴え超党派の取り組みを訴えながらも他方で国を分断させている大統領として語られています。あるいは、トランプ大統領にしては比較的お行儀が良かった、原稿自体は無難だったという意見も見かけられました。 私は、ちょっと違う風にこの演説を見ています。つまり、この演説自体は(出だしのフォーマルさを除けば)非常にトランプらしいものだったと。ちょうど一年前の就任式に刊行した拙著『「トランプ時代」の新世界秩序』やこのブログでもたびたび申し上げてきた通り、トランプ政権の本質は、中道の経済政策を保守的なロジックで語るというもの。その背負っている歴史的な使命は、グローバリゼーションや資本主義に対する支持を民主主義の枠内で再び取