金融庁は、同庁OBで金融コンサルタント会社役員の堀本善雄氏(47)を課長級の参事官に充てる人事を決めた。 月内にも着任する。外国では民間企業と官庁を行き来するケースが多いが、日本の官公庁で退職した公務員が復帰するのは異例だ。 堀本氏は1990年に大蔵省(現・財務省)に入省。世界銀行での勤務を経て、2000年に金融庁に移り、銀行の不良債権問題や地方銀行の監督などを担当した。08年に米金融コンサルタント会社「プロモントリー・フィナンシャル・グループ」に転じ、日本法人の専務を務めている。 金融庁は今月に金融機関に対する検査方針を変更した。今後の検査、監督を円滑に進めるため、金融機関の現状や監督業務に詳しい堀本氏を呼び戻すことにした。堀本氏は検査局と監督局を兼任する。金融庁は金融機関出身者や弁護士など民間の人材採用に積極的で、現在約1550人の職員の約2割を民間出身者が占めている。