東京都労働委員会は8月23日、「アリさんマーク」で知られる引越社のグループ会社「引越社関東」に対して、労働組合との団体交渉に「誠実に応じなければならない」とする命令書を交付した。同社の従業員が加入する労働組合プレカリアートユニオンが、不当労働行為の救済を申し立てていた。 命令の内容は、(1)引越社は組合からの脱退を勧奨してはならない、(2)引越社関東は、組合との団体交渉に誠実に応じなければならない、(3)引越社・引越社関東・引越社関西は、組合員の懲戒解雇理由を「罪状」と記載したことが不当労働行為と認定されたこと、二度と繰り返さないことを社内報に掲載したうえで、全従業員の自宅に送付しなければならないーーというものだ。 ●「シュレッダー係」だった男性は営業職に戻れているが・・・ 引越社をめぐっては、グループ会社の「引越社関東」に営業職として入社した男性(36)が、労働組合に加入したことがきっか