かの国では今、「中国夢」という言葉がはやっている。国家主席の習近平氏が就任以来、「民族の偉大なる復興の中国夢の実現」を盛んに唱えるようになり、この言葉がひとり歩きし始めたのだ。 「われわれの夢はただ、きれいな空気を吸いたいだけだ」と、微博(ミニブログ)などで白けた反応を示す国民も多いようだが、一方で、習氏の「中国夢」に輪をかけてより壮大なる「夢」を語りたがる人もいる。 たとえば、最近、ネットの世界で広く流布され、支持を得ている「民間版中国夢」には次のようなものがある。 8項目の仮想の「出来事」を取り上げ、「実現されれば中国夢がかなえられるのではないか」とする内容だ。 たとえば、「中国のサッカー国家代表チームがW杯で優勝する」というのがある。もちろん現実には中国の実力はアジアでも日韓両国より下と見られているから、「W杯優勝」はまさに夢のまた夢である。 次の項目の「中国夢」となると、それは「夢