10年以上かけてやっとこさ覚えた言葉がある。 「ウエス」である。 知らない人もいるかもしれないが、ウエスとは機械などの掃除用に使われるボロ布の事で、使い捨ての雑巾みたいな物だ。 まあこんな言葉覚えていなくても人生に何の支障もきたさないのだが。 さいしょにウエスという言葉を聞いたのは集成材を作る木工所でバイトしてた時だった。 木工所ではバンドソーという大きなのこぎり(こんなのね)で丸太を縦に切る作業を手伝っていたのだけど、木くずを掃除したり、作業台を拭くのにウエスが大活躍していた。 そこで「ウエスとって」というような言葉を聞いてウエスの意味を知ったのが最初だ。 とはいえ、頻繁にウエスを取ってもらうとか取ってあげるとかのやりとりがあるわけでもなく、その3~4ヶ月のバイト期間でウエスという言葉を聞いたのは1~2回位だったのではないか。 それ以降ウエスという言葉を聞かなければ僕はこの言葉を一生思い