インバウンド対応をどう考えるか 交通系ICカードでも物販でも、悩ましいのはインバウンド対応だ。例えば、北欧や中国ではキャッシュレス社会に向けて急速にかじを切っており、特にスウェーデンでは現金決済比率が既に数%台にまで低下し、2020年には1%を切れるかという水準に達しているという。だが、同国のキャッシュレスは単にクレジットカード利用が進んだという話ではない。 同国で最近普及しているモバイルウォレット「Swish」は、このキャッシュレス化を推進した一因だが、利用にあたってはスウェーデン国内の銀行口座が必要になるなど、外国人にとっては利用ハードルが高い。これは他の北欧諸国や中国も同様で、基本的には現地の銀行口座や国民IDが必要になるなど、気軽に利用できるものではない。 最近でこそWeChat Payへのチャージが可能になる端末が日本の空港などにも設置されるようになったが、あれだけ普及や便利さが