なんで、父子で旅を続けるのか? 父子旅のはじまりは二人で生きることが決定的になった頃に遡ります。 当時、9歳だった息子との絆を強くするために、無理やり出かけたのです。 たぶん、ストラスブールからこの旅ははじまりました。 まだ、息子は小生の胸の高さしかなかった。 でも、彼は語りはじめます、自分の意思と決意を。 父がそばにいるから安心しなさい、と伝えるために息子の手を握りました。 握りしめて見知らぬ土地の路地を歩き続けたのです。 ストラスブールから京都へ行き、京都からモロッコへ行き、 モロッコからバルセロナへ、バルセロナからモスクワへ飛び、 こんな風に週末になるとどこかへ出かけ、たくさん話しをしました。 どんな時にも傍に父親がいるという安心感を与えたかったのです。 そして、二人で海をみました。 打ち寄せる波を感じながら、二人で生きなければならなくなった未来について、語り合いました。 息子にとっ