タグ

2010年6月22日のブックマーク (2件)

  • 遠い触覚  第一回

    ◆◇◆遠い触覚  第一回 「いや、わかってますよ。」◆◇◆ 「真夜中」 No.1 2008 Early Summer 小島信夫の代表作は『別れる理由』ではなく、『私の作家遍歴』と『寓話』だ。正確なところはいまは調べるのが面倒なので調べないが、『別れる理由』は一九六八年から八一年まで約十三年間『群像』に連載され、『私の作家遍歴』は七〇年代半ばから八〇年まで『潮』に連載され、『寓話』は八〇年から八五年まで、はじめのうちは『作品』に連載され、『作品』が廃刊になったあとは『海燕』に連載された。小島信夫はこの時期、他に『美濃』を七七年から八〇年まで、『菅野満子の手紙』を八一年から八五年まで文芸誌に連載した。 この中で『別れる理由』ばかりが長さゆえに有名になってしまい、『別れる理由』はその評判のために意外なことに三刷か四刷まで版を重ねているのだが、内容のとりとめのなさにたぶんみんな辟易して、他のにま

  • nikkei-5-13

    中井久夫は精神科医でもたくさん出しているが、意外なことには最近まで知らなかった。しかし1年ほど前から知り合いの70代の人がどうやら認知症らしいということになり、私が中井久夫を見せたらいきなり熱中して読みはじめた。そしたら今度は8月に22歳だったのペチャが死んだ。それ以来、20年間、夫婦のように、恋人のように、兄妹のように、べったり寄り添って生きてきたジジがものすごく不安定になった。ジジもまた高齢による体調不良は当然あるが、その不安定さはペチャがいなくなったことと関係しているとしか見えず、は中井久夫のをいっそう熱心に読むようになった。 「に精神医学か? も高尚になったもんだ」などと呑気なことを言ってる場合ではない。人間にあるものは基的にすべて犬にもある。人間は犬より少し知能が大きくなり、そのかわり感覚がだいぶ鈍くなった。だから体調不良は人間より犬の方がずっと深刻なのだ。

    bartleby0911
    bartleby0911 2010/06/22
    中井久夫読んでみたい。