その昔、沖縄が「琉球」と呼ばれていた時代から那覇市首里の街に響いていた音があります。 カン、カカン、カン、カカン、カン、カン、カカン… 金物を叩くリズミカルなその音は、現代も同じように首里の街の一角から聴こえてきます。 沖縄最後の金細工職人、又吉健次郎さんの工房「金細工またよし」を訪ねてきました。 (DEEokinawa myco) 私がまたよしさんの存在知ったのは8年ほど前。当時国際通りにあったお土産屋さんで、ショーケースの中に飾られていた七房の飾りがついた房指輪を見かけ「なんて美しいんだ!」と感動したのです。琉球王朝時代、主に貴族の婚礼の儀で使用されていたといわれる房指輪。七房のひとつひとつのモチーフに、この指輪を身につけた娘がずっと幸せであるようにという願いが込められているのだそうです。 <七房の意味> ・魚:食べ物に困らないように ・ざくろ:子孫繁栄 ・桃:不老長寿 ・扇:末広がり