1.独立行政法人 物質・材料研究機構(理事長:岸 輝雄、以下NIMS)と独立行政法人 科学技術振興機構(理事長:北澤 宏一、以下JST)は、最近、高温超伝導体の新しい鉱脈と期待されている鉄系超伝導に、毒性の低い元素のみで構成された新超伝導物質を発見した。この成果は、NIMS超伝導材料センター(センター長:熊倉 浩明)ナノフロンティア材料グループの高野 義彦 グループリーダーらの研究によって得られた。 2.2008年初頭、東京工業大学の細野教授のグループによって、鉄系超伝導体が発見された。この発見を契機に、類似化合物に超伝導体が次々と見出され、この鉄系超伝導は、新しい高温超伝導体の鉱脈と期待されている。 従来の高温超伝導において超伝導の起源となる結晶構造は、銅と酸素が作る二次元構造である。この鉄系超伝導では、鉄とヒ素が作る二次元構造が超伝導の起源と考えられている。そのため、これまで発見された
自然科学大好き!「自然」は地球、宇宙、人、社会、宗教...あらゆるものを含みます.さあ、あらゆる不思議を探検しよう! 科学大好き!アイラブサイエンス!最近気になる科学情報を、くわしく調べやさしく解説!毎日5分!読むだけで、みるみる科学がわかる! 超伝導物質とは? 1911年にオランダの物理学者カメリン・オンネスが水銀を約4K(-269℃)まで冷やしたときに、電気抵抗がゼロになることを発見した「超伝導物質」。超伝導物質には、「金属系」、「銅酸化物系」、「鉄酸化物系」のほか最近は「有機化合物」がある。 銅酸化物系は、1986年、ドイツのベドノルツとミュラーが、ランタン、バリウムを含む銅酸化物系のセラミックスが30Kで超伝導状態になると報告したのが始まり。電気抵抗がゼロになる温度「臨界温度」(転移温度、Tc)が高かったことから、高温超伝導研究ブームの火付け役となった。 2006年、東京工業大学の
鉄系超伝導物質(てつけいちょうでんどうぶっしつ)は、鉄を含み超伝導現象を示す化合物。銅酸化物以外では、二ホウ化マグネシウムなどを抑え、2016年現在最も超伝導転移温度(Tc)の高い高温超伝導物質である[1]。研究が活発化した2008年の1年間でTcが2倍以上に急上昇したことから、さらなる研究の発展が期待されている[2]。 意義[編集] 水銀などとは異なり、鉄自体はいくら冷却しても超伝導を示さない。また、「鉄は磁性の象徴であるので、その化合物が超伝導を示すはずがない」という考えが以前は一般的であったが、鉄系超伝導物質の発見によりこれらの常識が覆され、新たな超伝導物質の可能性が広がった。 組成[編集] 超伝導転移温度(Tc)のフッ素濃度依存性 (SC:超伝導相、PM:常磁性金属相、AF:反強磁性金属相)[3] 基本となる組成は、LnFeAsO1-XFX(Lnは希土類)およびAFe2As2(Aは
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