私たちは銀座でおむすび屋を営み、食材の勉強で新潟の味噌蔵、酒蔵を訪れていました。そこでは、糀造りに携わる方の肌の美しさ、頂いた一杯の糀のお米だけで表現される濃厚な甘さに驚きました。 甘酒とは、酒粕に砂糖を加えて甘さを出すものだと思っていました。糀の力で、米だけでこれだけの甘さを引き出し、アルコールも入っていない。 そして、味噌、味醂、日本酒などの発酵食の多くに欠かせないものである。 特に日本酒造りにおいて 一 麹(糀) 二 酛(もと) 三 造り といわれ、最も大切なことに上げられている。 そして、糀が糖化された状態の栄養価の高さ。それは点滴にも匹敵するという。江戸時代には、食の細くなる夏に好んで飲まれたそうです。 また、酒屋の世界では、「産後の肥立ちが悪けりゃ、甘酒飲ませ」という言葉があり、その栄養価の高さから出産前後の母親に積極的に飲ませたといいます。 <ここでいう甘酒は、アルコール分