北朝鮮の金正日総書記が12月17日に急逝した。極東情勢の不透明感がにわかに増している。 聞くところによると、北朝鮮国内の市場は一時的に閉鎖され、まずは人々の生活が以前にも増して圧迫されているという。香港紙・蘋果日報の記者が吉林省延吉の国境付近で取材してきたところ、人民解放軍のエリート部隊が既に北朝鮮内に変装して進駐、永訣式(葬儀)の警護に協力するとともに、クーデターや政変に備えているという。 また、マカオに滞在していた金正日氏の長男・金正男氏は、隠密裏に北京に向かったようである。金正日氏の永訣式の葬儀委員名簿に正男氏の名前はなく、金正恩氏と軍部から敵視されている正男氏を中国が今後、どのように扱うかは気にかかる。 後継者である三男、正恩氏は28歳の政治経験に乏しく、戦争経験もない若者で、党と軍を完全に把握したとは言い難い状況だ。哀悼ムードの数カ月が過ぎれば複雑な権力闘争が起きてくる可能性がな