1936年に創業した北海道内洋菓子製造会社の老舗で、かつてはさかんにテレビCMを流して「洋菓子の館(やかた)」として知られた「館」(小樽市花園1丁目)が7日、事業を停止した。信用調査会社「帝国データバンク」によると、負債総額は約4億6千万円で、自己破産を申請する見通し。 同社は小樽市内のほか、札幌にも直営店舗を展開し、2007年9月期には年間約7億1400万円の売り上げを計上した。しかし、昨年同期の売り上げは約3億9千万円で、連続欠損を計上していた。 小樽市の中心部・花園銀座商店街にある本店には7日、「都合により閉店いたしました。永らくご愛顧ありがとうございました」という張り紙がされていた。通りがかった近所の進藤孝(たか)さん(81)は「ここに嫁いで50年以上、毎年お正月用のショートケーキを買っていた。もう食べられないんですか」と残念そうだった。