2014年8月5日に亡くなった理化学研究所の笹井芳樹博士は,発生学・幹細胞生物学などの生命科学分野で,数々の画期的な業績をあげてきた。研修医から基礎研究者へと転身し,再生医療への道すじを切り拓くまでの道のりを笹井博士に聞いた。(この記事は2012年8月に行われたインタビューを再掲したものです) ◇ ◇ もともとは内科医だとうかがっています。 ──1980年代後半に研修医として,大学病院ではなく臨床の最前線だった病院に入りました。これからの医学に必要なことを肌で感じたいと思ったのです。 当時,脳のようすを撮影できるCTやMRIが通常の診療にも使えるようになり,高精度で診断できる病気がふえていました。ですが,神経の難病には,治療法や特効薬はないものが多かった。たとえば,いずれも運動障害がおきるALS(筋萎縮性側索硬化症)や脊髄小脳変性症などの患者さんも担当しました。そうしたなかで,体
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