名古屋市立大学(名古屋市瑞穂区)は30日、大学院経済学研究科の修了生が昨年提出した博士論文に、市販の学術書から盗用があったとして、博士(経済学)の学位を取り消したと公表した。修了生は現在は会社員で「故意にやってはいないが、大学に迷惑をかけた」と謝罪したという。 同研究科によると、学位論文は情報化社会をテーマにしており、昨年6月に提出され、9月に博士号が授与された。同研究科が発行する学会誌に以前、博士論文の一部が掲載されており、学術書の執筆者から無断利用の指摘があった。同研究科の調査で、図版4カ所などが酷似しており、「剽窃(ひょうせつ)論文」と認定したという。