アベマTVっぽいニュースの作り方 若手気鋭のプロデューサーがネットメディア報道の最前線を報告する 郭晃彰 AbemaPrimeプロデューサー イチローの声をすべて伝えたのはネットだった イチロー選手が、第一線を退く意向を固めた――。 そんな情報が飛び込んできたのは、3月21日夜のことでした。NHKが「ニュース7」の終わりで速報原稿を読み上げたのが19時30分。テレビ朝日が速報を打ったのは「アメトーーク」放送中。イチロー選手本人による引退会見が始まったのは、日をまたぐ頃でした。 祝日の深夜に突如、設定された国民的スターの会見。地上波で生中継したのは、日本テレビ、フジテレビ、テレビ東京でした。 しかし日本テレビの番組は会見開始をずーっと待っていたのですが、イチロー選手が「現役生活に終止符を打ち、引退することと…」と発言した所で放送時間終了。地上波での中継は24時30分までには全て終わってしまい