子どもにワクワクや楽しさ、悲しさ、教訓などを教えてくれる絵本。大人になって読んでみると、また違った印象を受けることもあるかもしれません。夜眠る前に、雨降りの日に、もちろん晴れの日だって、絵本を読む時間はきっと貴重な時間となることでしょう。 というわけで、大人も子どもも楽しめる絵本の紹介をしていきたいと思います。第28回は、作:バージニア・リー・バートン、訳:いしいももこ『ちいさいおうち』です。 1965年初版の絵本です。ストーリーはこんな風。 むかしむかし、静かないなかにちいさいおうちが建っていました。それは、ちいさいきれいなおうちでした。しっかり丈夫に建てられていました。 そのおうちは丘の上から周りの景色を眺めて、春夏秋冬の移り変わりや木々や草花の美しさを感じ、幸せに暮らしてきました。 そして時が経ち、ちいさいおうちの前を車が走るようになり、やがて道路はあちこちに延び、大きな家やアパート