血液一滴でアルツハイマー病の兆しがわかる――。こんな技術を愛知県の豊橋技術科学大学や国立長寿医療研究センターなどの研究チームが開発し、21日に発表した。高性能半導体を使う世界初の技術で、2015年度の実用化を目指す。がんや生活習慣病の早期発見にも応用できるという。 血液や尿を一滴とり、半導体イメージセンサーを使って、抗原抗体反応で生じるわずかな電気量の変化を読み取る。研究チームはこの技術で、アルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドベータというたんぱく質の検出に成功した。 従来の技術では1検体につき測定に数時間、1千円ほどの経費がかかる。血液も1〜5ミリリットルが必要なので、病院で採血しなければならない。新技術は市販の簡単な器具を使い自宅で採血。1検体で約10分、100円以下で測れる。