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ブックマーク / orgchemical.seesaa.net (7)

  • 創薬分子が天然から採れた!!と思ったら・・・な話: たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-

    去年の末頃にこんな論文が発表されました。 Occurrence of the Synthetic Analgesic Tramadol in an African Medicinal Plant De Waard, M. et al. ACIE 2013, 52, 11780 トラマドールという鎮痛作用のある合成医薬(μアゴニストのオピオイド鎮痛剤)がアフリカ、カメルーンの薬用植物から単離、構造決定された、という論文です。 トラマドール(Wikipedia) ↑Wikipediaに載ってるくらいに有名なのねコレ まあこれ出たときには「へー、アフリカまだまだいろんなのあるなー(ホジホジ」くらいにしか思ってなかったし、せいぜい『天然から採れたんだったらこれから権利とかなんだとかもめそう』だとか『合成品が天然から見つかったとかで自然派のみなさんどうすんですかね』だとかそういう性根の曲がったこ

    創薬分子が天然から採れた!!と思ったら・・・な話: たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-
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    bean_hero 2014/09/15
    その近辺に生えてるキノコが面妖な代謝物を作ってたりするかも
  • 世界一大きい花の臭いの話: たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-

    筑波実験植物園のオオショクダイコンニャクが先日開花したそうです。 筑波実験植物園コンニャク日記 なんじゃそりゃと思うかもしれませんが、この熱帯雨林原産の花、地面に出てる部分がほぼ花(正確には小さい花の集合体)で、その高さは3メートルにもなるという世界最大の花なのです。しかもこれ、花が咲くこと自体が極めてまれな上に、咲いて2日目には閉じ始めるというシロモノなので、もうレア中のレアな花。そのため開花の度にこの花を一目見ようと大量に人が押し寄せるそうですが、週末に合わせて開花するとはずいぶん空気の読めてる花のようです(ぉ 写真はwikipediaから そしてこの花、巨大でレアなこと以外にも有名なことがあります。それは「非常に臭い」ということ。開花時から肉の腐ったような強烈なにおいを発するため、その変な形と相まって『世界で最も醜い花』にも認定されてるそうです。 これだけ強烈なにおいだといったいどう

    世界一大きい花の臭いの話: たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-
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    bean_hero 2014/07/07
    gem-ジチオールとか、ジチオヘミアセタールとかって、見たことなかったけど、分析で同定できる位には安定なんだ。
  • アジドTシャツの話: たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-

    アジド基は窒素原子3つからなる官能基で、1,3双極子としても使えるし、窒素官能基の導入だったりと色々な機能があります。最近ではアジドを使った[3+2]反応であるHuisgen反応がクリックケミストリーの代表としてすさまじく使われていることもあり、アジド=クリックと言った印象を持っている人も多いのではないでしょうか。なお、分子量が低い、もしくは分子全体におけるアジドの割合が大きければ大きいほど爆発性が高くなるシロモノなので、金属スパチュラでの取り扱いは厳禁。そうでなくても取扱いには注意しましょう。 このアジド、人工化合物ならいくらでも使われていますが、意外にもこの官能基を天然物はこれまでに知られていません・・・・・・と思われていました。 実はほとんどの文献に無視されていて全然気づかなかったのですが、たった一つだけ、アジド基をもった天然物というものが報告されています。それは1985年に渦鞭毛藻

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    bean_hero 2013/10/27
    破壊力の高そうな天然物(違
  • タダで読めるけど・・・-オープンジャーナルのあやしい世界: たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-

    論文誌の購読料が高すぎるよ。・゜・(/Д`)・゜・。うわぁぁぁぁん ってな話を前回書いたのでついでにオープンアクセス論文誌の話もしちゃうことにします。 オープンアクセスジャーナルとは何ぞや、というと、 早い話が「ただで読める論文誌」です。 普通の論文誌はバカ高い購読料を払って冊子体を購入するかアクセス権を得ない限りりロックがかかってて読めませんが、オープンアクセスジャーナルに関してはどこからアクセスしようが論文が読めます。文字通り「オープンアクセス」なのです。科学誌ではPLoS ONEや最近創刊されたScientific Reportsあたりが有名ですね。ほかにも掲載時からオープンにするものや、ある程度古くなったものをオープンにするスタイルなど色々あり、それらを含めて昨今急速に増えてきているタイプの論文誌です。 ・Half of All Papers Now Free in Some Fo

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    bean_hero 2013/08/24
    専門分野なら化かされる事も無かろうけど、専門外だと引っかかりそうだな
  • 論文誌が高すぎて: たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-

    何気なく読んでますけど論文誌の購読料ってすさまじくお高いんですよ。そのうえ最近は冊子体購読に加えWebコンテンツの無制限アクセスみたいなプランとかついてるのでますますお値段↑アゲアゲ↑ 特に最近はWeb上で受理されたてでページ番号もついてない段階での論文(ASAP, Inpress, SciencExpress, EarlyViewなど)が大量に読めるようになったせいで、その維持管理更新コストもすさまじいことに。結果、購読料の「倍プッシュだっ!」状態が続いています(まあ倍にはなってないけど)。それに加え、昨今の円安ががが(大体は米ドル等現地通貨建てなので。まあ以前の$1=80円が異常だっただけなんですけど)。 どれくらいお高いかというと、某化学論文誌の購読がいつまでたっても見送られっぱなしなので なんでこんなに需要が高い雑誌なのに購読をしないんですか! どういうことですか!いつ購読するの?

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    bean_hero 2013/08/05
    値上げ→購読者減→さらに値上げ の負のスパイラル?
  • どっちやねん!な話ー創薬分子絶対構造決定の顛末: たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-

    生物活性を持つ有機分子は山のようにありますが、同じ分子でも同じように効果があるわけではありません。天然か人工かは全く関係ないですが、同じように見えて、鏡に映した像に相当する分子、つまり同じ手は手でも左手と右手のような関係にある分子では、生体・人体に与える影響は全く異なる場合が多く見られます。たとえば甘味料としてお馴染みのアスパルテームでも鏡像分子はまるで甘くないと言われています。ほんとかどうかは舐めたことないので知りませんけど。 同じことは当然薬の分子についても起こります。 Mefloquineは合成創薬化合物で、抗マラリア薬として現在も現役です。創薬化合物としては古参で、耐性菌が出ちゃってるくらい古参です。構造はこれまた古くから知られている天然の抗マラリア分子であるキニーネを模倣したものになっています。(Mefloquineにはthreo体とerythro体がありますが、今回erythr

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    bean_hero 2013/06/28
    間違い数珠繋ぎ・・・根拠をしっかり持って、自分できちんと考えて判断しないとね。
  • 人工分子は天然に存在しないのか―抗がん剤分解物は妖精さんだった話―: たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-

    天然vs人工というのは昔から根深いもので、「天然=体にいい」「人工=害毒」と決めつける風潮はなかなか消えません。極度の天然志向が高じて「人工薬・農薬は害悪である」とまで言ってしまうのも結構います(それをビジネスにしてるのも多いから困る)。 有機分子の話でいうと、天然に存在する分子と全く同じものを作ってくればそれは人工だろうと天然のそれと同等なわけで、植物等天然由来で賄ったらどえらく希少&高額になってるのを合成化学的に解決している例は山ほどあります。逆に天然に山ほどあるもしくは合成が費用対効果でペイしない場合には天然のものを市場供給に使うことになります、モルヒネなんかは現状それです。同じものであれば合成か天然かはコストやニーズによるのであって効能に差はありません。 しかし困るのが、それが「天然に、自然に存在しないもの」である場合。こうなると比較のしようがありません。薬害うんぬんの報道もあって

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    bean_hero 2013/05/14
    目のつけどころが良い
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