2021年/脚本・監督:岨手由貴子/124分 少しもごりごりしたところがなくするする見られるのに、しっかりとしたコアはある。 やりすぎず、端的に全てを分からせる演出、センスが良いなあと感じた。 この映画には、いろんなタイプの女の子が出てくる。東京で生きる若い女の子たち。 若い女の子というのは、それぞれに可愛らしい見た目をしていて、求められ、守られ、甘やかされもする。 彼女らは、おしなべて清潔で、笑顔で、極力波風は立てず、ぶざまなことは避けて、器用に環境に適応しているように見えるので、助けが必要な、困っている人とは見なされにくい。 むしろ、ものごとの決定権を握っている特権性を持っていると思われがちである。 けれども、彼女らは社会的弱者だ。 環境は違えどそれぞれにハンデを負わされ、時に軽んじられ踏みつけられ、搾取される存在でもある。 作り手は、女の子たちそれぞれの生きざまを、ひとつもジャッジす