タイムズスクエアに集まった大勢の人々が、翌年に向けてカウントダウンをする様子を生中継で見るのが、アメリカの大晦日の過ごし方。東海岸と西海岸では3時間も時差があるので、ニューヨークで年が明ける時、L.A.はまだ午後9時なのだが、それでも大晦日の夜は、どの家庭も、この映像をテレビで見る。 おなじみのこの番組が、今年は、カウントダウン直前のパフォーマンスのせいで、普段にないレベルの注目を集めることになった。2016年の幕を閉じるシンガーとして現れたマライア・キャリーが、とんでもない失態をやらかしたのである。 キャリーは、午後11時35分ごろ、「蛍の光」で華やかに登場。だが、次の「Emotions」が始まると、「どうしたの」「聞こえないわ」とつぶやき、うろたえた表情を見せる。一瞬、歌おうと試みるも、すぐにやめてしまい、伴奏とバックコーラスが流れ、後ろでダンサーが踊り続ける中、肝心の歌手が舞台の上を