かつて、オリコン年間ランキングからは「その年のヒット曲」を振り返ることができた。しかし、複数枚購入する「AKB商法」が広まったことで、「本当の流行歌」が見えなくなった。 実際、2010年代に入ってからのオリコン年間ランキングはすべて、AKB48の楽曲が1位を獲得している。 では、そもそも、なぜCDを売るのか? なぜその売り上げ枚数を競うのか? なぜ勝ち負けがそこに生じるのか? ロングセラー『ヒットの崩壊』より特別公開。 オリコンはなぜ権威となり得たか 10年代に入り、AKB48関連のグループがオリコンランキングを独占するようになった。 そのCDには、メンバーとの「握手会」に参加できる握手券や、選抜メンバーを決める「シングル選抜総選挙」の投票券が封入されている。 それを求めてファンは複数枚のCDを購入し、そのことがセールスを押し上げる。コアなファンは何枚、何十枚、時には何百枚ものCDを買うよ
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