理科の入試では、その場で「本物」を観察させる 2017年度武蔵中学校入学試験、理科の大問3。受験生には問題用紙だけでなく、小さな封筒が配付される。その中に、2本のネジが入っている(写真)。それをよく観察して、問いに答えるのだ。 袋の中に、形の違う2種類のネジが1本ずつ入っています。それぞれのネジについて、違いがわかるように図をかき、その違いを文章で説明しなさい。ただし、文字や印、傷などは考えないことにします。(試験が終わったら、ネジは袋に入れて持ち帰りなさい。) B4のわら半紙の上のほうに3行の問題文が書かれており、それ以外は余白。そこに自由に図を描き、違いを説明する。いきなり見たら面食らうだろう。 もちろん武蔵の受験生たちはこれが武蔵名物の「おみやげ問題」であることを知っている。試験終了後、その”もの”を持ち帰るので「おみやげ問題」と呼ばれている。 1922年に実施された第1回入試では3