大坂なおみは7月23日の東京オリンピック開会式で、トーチを持って聖火台に点火する役に抜擢された。「日本の顔」に選ばれることは、すばらしい名誉であり、日本で多様性が増していることを示している。SNSでは驚きの声と同時に、喜びの声も多く上がっていた。 ところが、この日からわずか4日後、大坂は一部の日本人から厳しいバッシングを受けることになる。テニス女子シングルスにおいて、チェコ共和国のマルケタ・ボンドロウソバにストレート負けを喫し、3回戦で敗退したからだ。 「聖火点灯は断れた」という前提 大坂の敗退を伝えるニュースが出た途端、ツイッターなどSNSに非常に不快なコメントがいくつか投稿された。聖火点灯ランナーになったことが負けた原因だとして批判する人もいた。点火式の準備に費やした時間とエネルギーを、オリンピックの過酷なスケジュールへの準備と休養に使うことができただろうにというのである。この理由で彼
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