人気漫画「黒子のバスケ」をめぐる連続脅迫事件で、威力業務妨害の罪に問われた住所不定、元派遣社員の渡辺博史被告(36)の判決が21日、東京地裁であった。前田巌裁判長は「犯行動機はまさに八つ当たりというほかなく、酌むべき点など一切ない」として、求刑通り懲役4年6カ月を言い渡した。 判決によると、渡辺被告は2012年10月、同作の作者の出身校・上智大(東京都千代田区)のキャンパス内に脅迫文と硫化水素を発生させた容器を置いた。また、同作関連イベントの主催者に脅迫文を送ってイベントを中止に追い込んだり、毒物入りの菓子をコンビニ大手などに送りつけて商品を撤去させたりした。 判決は「作者の学歴や成功をねたみ、屈折した感情のはけ口として犯行にいたった」と指摘した。